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学校生活

高3選択日本史 「最後」の授業

高3の選択日本史では、二学期最終週に「史資料から歴史を考える」をテーマとした探究学習が行われました。戦時中の乃木高等女学校生(湘南白百合の前身の学校)によって書かれた慰問文を中心に、生徒たちは当時の学校生活や地域社会と戦争との関わりを想像しながら史資料を読み解き、教科書の叙述だけでは見えてこない“歴史の奥行き”に触れました。本物の慰問の葉書、関連雑誌・書籍、写真などから自ら問いを立て、仲間と意見を交換する姿は、まさに歴史を主体的に探究する学びそのものでした。
授業の最後には、担当教員が受験と人生の困難を払うよう、江戸時代の町人風の“切火”で生徒を送り出しました。担当教員が生徒たちを送り出すこの儀式は、高3選択日本史で毎年おこなわれてきました。火打石の火花に込められた「旅立ちの無事を願う」祈りを知り、生徒たちも笑顔と希望を抱きながら、その瞬間を迎えていました。
この日は担当教員にとっても、本校での最後の授業となりました。授業後には生徒たちから寄せ書きが贈られ、これまでの感謝や思い出が込められたページを読みながら、教室には温かな時間が流れました。最後は全員で記念撮影。何人もの教員も「最後の授業を見届けたい」と見学に駆けつけ、拍手と笑顔に包まれた優しい空気が広がりました。