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学校生活

本日の放送朝礼 東日本大震災を覚えて

東日本大震災発生から10年が経ちました。生徒たちは今日は学年末試験が返却され、忙しい一日でしたが、この日を覚えて、理科の先生が全校生徒にお話してくれました。どうぞ皆さまもご覧ください。
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今日で10年になりますね。
私は、この時期に中学生に災害についての授業をしています。私が災害の授業を始めたのは、9年前に津波の爪痕が残る三陸海岸を訪れたことがきっかけでした。

津波から1年経っても瓦礫で埋め尽くされた街並み、砂と泥に埋もれて押し流されたままの机が散乱した校舎、あの日のあの時刻で止まったままの市役所の時計、災害を経験した方々が、辛い思いを押してたくさんのことを教えてくれました。

知れば知るほど、伝えなければ、という想いに駆られます。それと同時に、「私が話しても良いのだろうか」と自問を繰り返しながら、手探りで9年間授業を続けてきました。

教訓というと、とても堅苦しく説教じみてきこえますが、おそらく、東日本大震災を語る多くのひとが伝えたいことの本質は、もっとシンプルでみんな同じことです。

あの日、生きたいと願った人がいたことを忘れないでください。大切な人をなくした人の痛みを知っていてください。その人たちの苦しかった想いや乗り越えた経験を無駄にしないでください。何より、同じような理不尽に見舞われたとき、あなたも、あなたの大切な人も、どうか生きてください。

よく「被災地に寄り添う」というフレーズを耳にしますが、このメッセージを受け止め、共感し、少しずつでも生き残るための準備をすることこそ、その心に叶っていると私は思います。災害を生き残るための、ご家庭での話し合いや準備は万端ですか?普段行っている防災訓練での態度で、本当に次の大災害を生き残れると思いますか?
災害はいつ来るか誰にも分からないことを心にとめ、日ごろからの準備をきちんとし、訓練も様々な可能性を考えながら真剣に取り組んでください。

今日は忙しない日となりますが、どうか、一日のうちのどこかで、静かに被災地の想いに心を寄せてください。