学校生活
高校2年生 家庭科 調理実習
先日、高校2年生の調理実習が行われ、調理室は活気と美味しそうな香りが満ち溢れました。
この日の献立は、本格的な麻婆豆腐、優しい味わいの卵スープ、そしてごはんの三品。生徒たちは4~5名の班に分かれ、一つのキッチンを囲みました。慣れない包丁さばきに真剣な表情を浮かべる生徒、計量で「これで合ってる?」と確認し合う声、そして、焦げ付きそうになる鍋を仲間と笑いながら救出する一幕など、どの班もチームワークが試される瞬間の連続でした。
特に難関だったのは、麻婆豆腐の「味」の調整。調味料のわずかな差で、甘さが勝ったり、辛さが際立ったりと、各班で個性的な一皿が誕生しました。しかし、生徒たちは失敗を恐れず、互いに意見を出し合い、試食を重ねながら「自分たちの理想の味」を追求。火加減や盛り付けにも工夫を凝らし、彩り豊かな食卓を完成させました。準備から調理、盛り付け、そして片付けに至るまで、全てを生徒たちの手でやり遂げた後、いよいよ「いただきます!」。
「自分たちで作った料理は格別!」という満足感と、達成感に満ちた笑顔があふれます。アツアツの麻婆豆腐を頬張る生徒、スープの温かさにホッとする生徒たちの表情は、何物にも代えがたい「食育」の瞬間でした。班のメンバーで「ここの味付けが最高!」、「次はもっとこうしよう」と語り合いながら食べる時間は、友情と絆を深める貴重な思い出となったに違いありません。
本校の調理実習は、単に料理の技術を学ぶ場ではありません。計画性、役割分担、コミュニケーション能力、そして何よりも「共に一つのものを作り上げる喜び」を体験する、大切な教育活動の一環です。生徒たちはこの経験を通じて、主体的に行動する力を大きく伸ばしています。