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高校2年生 長崎研修旅行 Vol.3 信仰と平和の旅路を終えて
長崎での研修旅行最終日は、前二日間の晴天から一転、静かな雨で幕をあけました。お世話になったホテルへの感謝を伝え、一行は旅の締めくくりとして外海へ。
生徒たちがまず訪れたのは遠藤周作記念館です。小説『沈黙』の舞台として知られるこの外海の地は、厳しい弾圧の中でも信仰を守り抜いた隠れキリシタンの歴史が深く根付いています。館内の展示は、生徒たちがこの三日間で学んできた「信仰の源流」と「いのちの尊さ」を、より深い思索へと導きました。
遠藤周作記念館での静かな学びの後、生徒たちは世界遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の一部である外海の潜伏キリシタンの里を訪れました。ガイドさんの丁寧な案内の下、生徒たちは禁教期を生き抜いた人々の祈りの場や関連施設を見学しました。資料や教科書で学んできた潜伏キリシタンの歴史が、具体的な教会や集落の風景を通して、生きた事実として目の前に現れました。生徒たちは、厳しい環境下で250年もの間、信仰をひそかに守り続けた人々の不屈の精神と、それを支えた地域の絆の深さに、大きな感銘を受けました。
雨に濡れた外海の海岸線を眺めながら、生徒たちは、長崎で出会った人々の優しさ、平和への強い願い、そして困難の中で貫かれた信仰の力を心に刻みました。それは、ただ知識として得るだけでなく、自らの目で見て、肌で感じたかけがえのない経験です。長崎の光と影、その全てに触れた三日間の研修を終え、一行は長崎空港から帰路につきました。
この研修旅行を通じて生徒たちは、平和を築く主体として、また一人の人間として、深く考え、行動する力を大きく成長させました。彼らが長崎で得た「いのちの尊さ」と「平和のメッセージ」は、きっとこれからの人生を照らす確かな光となることでしょう。
