多様な個性が響き合う、学びのキャンバス ── 高校2年生「クラス目標」決定の取り組みより ──
本校では、生徒一人ひとりが持つ個性と可能性を大切にし、それぞれの違いが響き合いながら成長していける環境づくりを大切にしています。その一環として、生徒自身が主体となってクラスの目標を決定する取り組みを行っています。この活動は、単なるスローガンづくりにとどまらず、生徒たちが自分たちの学びの場をどのように築いていくかを真剣に考え、仲間と対話を重ねながら導き出す、大切なプロセスです。
今年度の高校2年生は、学年目標として「それぞれの色でキャンバスを彩ろう(百花繚乱)」を掲げました。この言葉には、互いの違いを尊重し、多様な価値観を受け入れながら、一人ひとりが自分らしく輝くことで、学年全体が調和と活気に満ちた豊かな学びの場となるように、という願いが込められています。
この学年目標をもとに、各クラスでも生徒たち自身の手で独自の目標が生み出されました。桜組では、「桜煌一閃-Bloom in a flash, Shine forever-」という言葉に、一瞬一瞬の情熱を大切にしながら、永続的な輝きにつなげたいという思いを込めました。菊組は、「誠〜自分色の絵の具を作ろう〜」という表現を通して、誠実さをもって自分らしい色=個性を見つけ、それを育てていこうとする意志を形にしました。梅組は、「If you believe in yourself, anything is possible」という目標のもと、自らを信じて困難に立ち向かう勇気を共有し、日々挑戦する姿勢を大切にしています。百合組では、「一日一善、一年一笑」という言葉に、小さな思いやりの積み重ねが、笑顔あふれる温かなクラスをつくっていくという願いを込めました。
これらの目標はいずれも、生徒たち自身の言葉であり、考えの結晶です。互いに意見を交わし、時にぶつかりながらも一つの方向性を見出していく過程そのものが、主体的な学びであり、人格形成の重要な一歩となっています。
本校では、こうした日々の実践を通じて、学力のみならず、多様な価値観を理解し合いながらともに生きる力を育てることを重視しています。これからも、生徒たちが自らの色を大切にしながら、学びのキャンバスを自由に、力強く彩っていけるよう、私たちは丁寧にその歩みを支えてまいります。