What’s Happening Behind the Scenes?
“Behind the Price Tag’’と聞いて、みなさんは何を思い浮かべるでしょうか?
この言葉は、安い洋服の裏には、不十分な賃金で雇われ、劣悪な労働環境で働いている人がいる現状を示唆しています。
高1の英語コミュニケーションの授業では、社会問題とされている世界の過酷な労働環境についての英文を読み、クラス内で模擬的にフェアトレード商品を売買することに挑戦しました。フェアトレードとは、貧困のない公正な社会を実現するため、途上国の生産者と先進国の消費者間の対等な関係を目指す貿易のことを指し、SDGsの取り組みの一貫でもあります。
販売者としてフェアトレード商品をインターネットで調べ、グループでポスターを作ってプレゼンテーションをし、購入者として他のグループの商品を選び、100ドル以内で購入し、各グループの売上を競う、というのが主な流れです。商品の還元率や社会貢献など、それぞれの商品の特徴を、英語で正確に、わかりやすく伝える工夫をしました。単価が安い商品は複数個でセットにしたり、他の商品と組み合わせたりするという販売戦略まで考えたことで、マーケティング技術を身につける機会となりました。また、各班の多種多様な商品紹介を聞いて、「ポスターがわかりやすい、こんなに多くのお金が生産者のもとに還元されるんだ」などの感想が多く聞かれました。最後には、班ごとに他の一つの班の商品を買うという投票を行いました。あるクラスでは、どのグループの商品も他のグループから購入され、ぴったり全グループの売買が成立しました。このように実際の社会でも、適切な労働環境で需要と供給のバランスが整った、人々の温かさで紡ぐフェアトレードが行われて欲しいと思います。
普段学んでいる英語をツールとして使い、社会問題について向き合うことで、見える世界が広がっていく面白さを感じることができました。