生徒広報委員企画 Vol.1 高校生模擬裁判選手権について
もうすぐ夏休みがやってきます。高校2年生として進路を考えたり、受験勉強に本格的に入る時期となりました。将来について考える時、自分は何が得意なのだろうかと悩んでしまいます。そのときに思い出すのが去年の夏から今年の春にかけて活動を行った高校生模擬擬裁判選手権です。湘南白百合はこの模擬裁判選手権で今まで何度も入賞しているほど法教育が盛んなのですが、その後どのようなことに役立つのか、イメージがつかない方もいらっしゃると思います。そこで今回は私が模擬裁判を通して学んだこと、また、将来を考えるに当たり役立っていることについてお話したいと思います。
模擬裁判選手権は1つの刑事事件を検察、弁護側に分かれて分析し、実際の裁判のように討論するものです。この活動では、それぞれの立場から事件について考え、また反論を受けないようにするために、相手の立場からも事件を見なければいけません。そこで私は、多角的な視点で物事を見ることを学びました。
模擬裁判では資料の中から事実を探し、その事実から自分たちに有利にするためにはその事実をどのように使えるか評価します。私はそこで言葉の中から事実と考えを分けて考えられるようになりました。この能力は様々な場面で役立ちます。例えばなにか問題が起こって意見が対立したとします。そのときに事実を参考にして考えれば、できるだけ公正に、そして平和的な解決策を見つけることができるのです。模擬裁判選手権と聞くと、将来弁護士などの司法関係の仕事を目指している人がするものだろうと思っている方もいると思いますが、そんなことはありません。このように将来誰しもが必要となる能力を鍛えることができるのです。
また、この活動は進路を考える時にも役立ちます。私は17年間という短い期間ではありますが、その17年の人生の中で一番一つのことに打ち込んだのはこの模擬裁判選手権だと思います。自分の中でこれは頑張ったという物があればそれが自分の今の力の一歩上を目指すときの勇気になります。私は、進路を考える時、自分と同じくらいかその少し上のレベルを目指そうと思っていましたが、この活動をして自信がついたことで頑張ればもっと上に行けるかもしれないと思えるようになりました。
あまり普段は焦点を当てられない模擬裁判選手権の裏側を感じていただけたでしょうか?私はこの活動から多くのことを学びました。そのためにご尽力くださった先生方、弁護士の方も多くいらっしゃいます。私はその方々に恩返しするためにもこの模擬裁判の活動を将来に生かしていきたいと思います。